赤は止まれ。青は進め。
赤になれば、いずれは青になります。
ゴーサインが出れば、立ち止まっていたあの頃もあったと懐かしく思えるでしょう。
2017年にリリースされたロードのセカンドアルバム『Melodorama』の1曲目「Green Light」をこの記事で取り上げます。
“Green Light”とは「信号機の青信号」のことを指しますが、そこから「許可、ゴーサイン」といった意味もあります。
ロードにとっての”Green Light”とはどういった意味を持つのか、解説します。
この曲はこんな人にオススメ
失恋をした方、失恋をして前に進めないでいる方にオススメの曲です。
相手のことを忘れられず引きずっているそんなあなたへ。
時間はかかってもいつか前に進めるときが必ずやってきます。
自分の心の中の感情と向き合いながら、ぜひこの曲を聴いてみてください。
解釈
Verse 1
ロードこと「I(私)」は、名前も知らない誰かの車内でメイクして、バーに入店するシーンから始まります。
そこで、元恋人にバッタリ遭遇。
恋人時代に共有してきた行きつけのバーや馴染みの店へ行けば、高い確率で遭遇するはずです。
なぜロードは元恋人とよく行っていたバーへ行ったのでしょうか?
これは、未練があると考えるのが妥当だと思います。
まだ吹っ切れていなくて、立ち止まったまま。赤信号の状態です。
同じバーにいては、たとえ離れていても、話し声は聞こえてくるものです。
ロードの元恋人と連れの会話に、驚愕。
海好きでもないくせに、ウソをついて会話していた元恋人にロードは憤慨します。
「真実を叫んでやりたい」「ウソを暴いてやりたい」と心の底から思っていたことが感じ取れます。
Refrain
そんなに海好きとホラを吹くのなら、立派な歯を持ったホオジロザメに噛みつかれたらいいのに、と皮肉をたっぷりと込めています。
付き合っていた当時も、生涯愛し続ける、というデタラメを言っていたのでしょう。(結局は破局しているので、ウソをついていたことになります)
歌詞には「明るいフロア」が出てきます。
明るいフロアというのは単にダンスフロアだけでなく、公の場/人目につく場所全般のことを指しているかと思われます。
有名人になったロードはどこで何をしようがパパラッチに写真を撮られたり、一般の人に気づかれます。
ロードの恋人として、一緒に写真を撮られることになった元恋人は怖気づいたのでしょう。
Pre-Chorus
ここまで相手を散々と非難してきたロードですが、それはまだ相手に未練があり、引きずっているのも同然。
それに気づき、ロードは相手のことをとやかく言うのを止め、自分の心と向き合います。
自分の心と対面することで、いままで憎しみや恨みといった感情で包まれていた心に全く新しいサウンドが流れ始めます。
心の変化が起き始めました。
歌詞に出てくる”you(あなた)”は間違いなく元恋人のことを指していますが、人そのものというよりかは彼との思い出 や記憶のこととも捉えることができます。
行く先々で元恋人に会う、という歌詞がありますがストーカーではない限り無理です。
ここは、どこへ行っても彼との思い出が頭に浮かんでしまうといった解釈かと思います。
行きつけのバー、最寄りのスーパー、公園、など、自分の生活圏のどこへ行こうとも、彼との思い出で詰まっている状態です。
そしてそんな彼との記憶は前に進めなくなってしまう赤信号と同じ。
どの道を行ってもどこかで自分の行く手阻むのが赤信号。
でもいずれ青信号になることをロードは知っています。
だから、その時が来るまで粛々と待っているのです。
Chorus
ロードの本音がこぼれます。
元恋人の家に置いてあった自分の物を取りに行くけれど、それを完全に捨て去ることはできないのです。
なぜなら、まだ彼のことも彼との思い出も完全に吹っ切れていないから。
赤信号で待っている自分を認めて、時間が経過し青信号になるのを待ち続けています。
「時間が解決してくれる」と言いますが、まさに時間が経てばいずれ青に変わることをロードは理解しています。
Verse 2
はっきりと言及はしていませんが、時間が経過して心が青信号になったのではないかと読み取れる箇所。
その証拠に、ロードはときどき誰かの家で一夜を明かしています。
信号が青に変わり、前に進んだのです。
そして、元恋人とのことを歌にしました。
その元恋人は、街やテレビ・ラジオなど、街を通して知ることになるのでしょう。
まとめ
相手を責め立てるVerse 1とRefrain。
Pre-Chorusで考えを改め、Chorusで未練を認めた上で、時の経過を待っている状態。
吹っ切れたことを暗示させるVerse 2。
信じていた人に裏切られても、心の中から湧き上がってくるちょっとした心の機微を感じられる日が必ずやってきます。
それが『Green Light』です。
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