【個人的考察】Lorde(ロード)「What Was That」

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Lorde

4年に一度のイベントといえば、ロード(Lorde)のアルバムリリースである。

2013年『Pure Heroine』
2017年『Melodrama』
2021年『Solar Power』

前作から4年後となる2025年に『Virgin』がリリースされる。

この記事では、アルバムリリースに先駆けて2025年4月24日に公開された「What Was That」についていろいろ考察したいと思います。

「What Was That」の意味解説

「What Was That?」を和訳すると「あれは何だったの?」と尋ねています。

誰かが放った言葉や出来事に対して、確認したい時に使われる表現です。

一体誰に対して?

何のことを?

ミュージックビデオや歌詞から読み取れることを考察していきます。

ミュージックビデオ考察

結論から述べると、「What Was That」は2nd AL『Melodrama』収録のシングル曲「Green Light」の姉妹曲だと思われます。

「Green Light」はどんな曲かかいつまんで説明すると、失恋して相手のことを完全に吹っ切れずにいる状態を歌った曲です。

「That Was That」も同じく失恋を歌っています。

そして、ミュージックビデオの類似点が、何よりも2つの曲が密につながっていることを物語っています。

両者のMVが似ていると感じたのは、以下の点です。

※「What Was That」は【TWT】、「Green Light」は【GL】と表記する。

ヘッドフォン⇔イヤフォン

【TWT】ヘッドフォンを付けて道路を歩く(0:00-0:51)

【GL】イヤフォンを付けて道路を歩く(1:34)

自転車⇔車

【TWT】自転車に乗る(0:52)

【GL】車に乗る(0:52)
※偶然か意図的か、タイムスタンプは同じ

踊るロード⇔踊るロード

【TWT】車の上で踊る(1:17-1:33)

【GL】何かの台の上で踊る(2:20-3:29)

両者のMVの類似点を上げてきましたが、その決定的なものが「TWT」の映像に含まれています。

赤信号が青信号に変わる。

そして、ロードが現れる(1:23-1:25)。

「青信号」は英語で「Green Light」。

以上のことから、「What Was That」と「Green Light」の関連性を踏まえて、歌詞を考察していきます。

「What Was That」の歌詞考察

前作『Soloar Power(ソーラー・パワー)』は、「自然」をテーマにしたアルバムだった。

新しいアルバムリリースに先駆けて解禁された新曲「What Was That」の歌詞は「都会」から始まる。

ミュージックビデオは、NYのワシントン・スクエア公園で撮影されている。

つまり何が言いたいかというと、前作と今作は曲調も歌詞も逆を行っている感じがする。

現に前作『Soloar Power』はフォーク系、新曲「What Was That」はエレクトロやシンセを感じる曲調だ。

自然から都会に戻ってきたロードは何を語るのか。

[Verse 1] 都会、ぽつんと、ミラー

街の一角、一脚のイス、一台のベッド…とはじまるヴァース1は、どこか朧気で、ぽつんと都会に独り取り残されてしまったような雰囲気が伝わります。

「Green Light」との類似点は【MV考察】で取り上げましたが、歌詞からも感じ取れます。

「Green Light」の冒頭に“車の中でメイクする”という歌詞があります。

想像力を膨らませると、(自前のコンパクトミラーなのか車のルームミラーなのかは分かりませんが)、「鏡」を使ってメイクしている様子が浮かんできます。

「Green Light」のMVでも、「鏡を直視する」シーンがありました。

しかし、今回の「What Was That」では、“鏡を覆い自分を直視できない”と歌っています。

つまり、ここでは「Green Light」よりも受けたダメージが甚大であることを表しているのではないかと思います。

その証拠に、“ウエディングベールのような煙をまとっている”とあるので、結婚前提で付き合っていた相手と別れてしまったと読み取れます。

[Pre-Chorus] 今、まさに

I miss you.は「あなたがいなくて寂しい」という意味ですが、この歌詞のミソは現在進行形が用いられていることです。

現在進行形にすることで、今まさにそう思っている、と感情が強くのっている感じが伝わります。

[Chorus] メロドラマから覚めた時

以前のヴォーグ誌のインタビューで、アルバムとドラッグの関係性について、ロードはこう述べていました。

“『Pure Heroine』はアルコール”
『Melodrama』はMDMA
『Solar Power』は大麻”

「Green Light」が収録されているアルバムが『Melodrama』です。

新曲「What Was That」は確実に「Green Light」を意識して創られていますね。

歌詞の内容に触れると、MDMAをやったり、何時間もキスを重ねたり、と過去の盛り上がりを回想しています。

そんなメロドラマから目を覚まして放たれる言葉が「What Was That?(あれはなんだったの?)」です。

じつはこの内容と似た曲が『Melodrama』収録曲にあります。

それが、「Sober II (Melodrama)」です。

この歌詞パートの中に引っかかる箇所があります。

“あなたでは決して満たされないとあの時は知らなかった”と歌っている部分です。

つまり、交際が重ねるにつれ、満たされないと思うようになった。

このニュアンスだと語り手側から別れを告げた印象を受けますが、[Pre-Chorus]では“今まさにあなたがいなくて寂しい”と感じています。

「あれ?矛盾してない?」と思いましたが、語り手は自分で別れを告げたけど、もしかして後悔していることを表しているのかもしれません。

[Verse 2] 心、ここにあらず

ヴァース1は「物理的なぽっかり」を表していましたが、ヴァース2では「心のぽっかり」を表しているように思います。

友だちと出かけても、相手の存在が頭をよぎって、友だちの顔をぼーっと眺めたり、「なんか時事の話してるなー」と友だちの話をまともに聞いていない。

まったくの心ここにあらず、です。

そして、ロードはブルーライトの中(おそらくクラブ)で、ダンスの力を借りる。

これまでの全アルバムで必ず歌詞に入れていた「dance」という言葉をこのアルバムのどこかで入れてくるのではないかと思います。

さいごに

この曲は「Green Light」及びアルバム『Melodrama』と関連性の強い曲です。

もしかすると新しいアルバムは失恋がテーマで、『Melodrama』を一層バージョンアップさせたものになるかもしれません。

『Melodrama』のオマージュにすぐに反応できるように、全曲を復習しておきたいと思います。

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