The Beatles(ビートルズ)「A Hard Day’s Night」から学ぶ5つのこと

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The Beatles

2021年11月25日にビートルズのテレビシリーズ「ザ・ビートルズ:Get Back」Disney+にて独占配信されました。
(配信が終了するまでは入会すれば視聴できるようです。詳しくは公式サイトをご覧ください。)

監督は『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズを手掛けたピーター・ジャクソン監督

ファンタジー映画を撮ってきた彼が、ビートルズの、しかもドキュメンタリー映画を手掛けるとなれば、一体どんな作品に仕上がっているのでしょうか?

口コミによると、これまで世間で流布されていたビートルズの不仲説を覆すような彼らの息の合った貴重なやり取りが映像で垣間見えるとのことです。

気になる方はぜひディズニープラスでチェックしてみてください。

1970年にバンドが解散してもう50年以上経つというのに、現在でも不動の人気を誇るビートルズ。

そんな彼らの楽曲の中から、今回は1964年7月10日にイギリスで初リリースされた、「A Hard Day’s Night(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)」をご紹介したいと思います。

こちらの曲は、映画『A Hard Day’s Night(ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!)』のために作られた曲です。(紛らわしいですが、映画と曲のタイトルは原題も邦題も同じです)

それでは、「A Hard Day’s Night」にまつわる情報と英語表現を解説します。

この記事のコンテンツ
  1. 作詞作曲者はレノン・マッカートニー名義だが、本当は誰?
  2. なぜ邦題は「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」?
  3. 文法的に間違い?!「A Hard Day’s Night」誕生秘話
  4. 歌詞から学べる英語表現
    ・sleep like a dogの意味
    ・moanの「うめき声をあげる」以外の意味
    ・get you aloneの意味
  5. この歌詞の際どい場所はどこ?

作詞作曲者のレノン・マッカートニーって誰?

ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作とされていますが、実際のところはどうなんでしょう?

実質的には、ジョンが作詞しています。

ジョンは一晩で曲を書き上げました。

ポールとどっちがA面の曲やヒット曲を書けるか競っていたそうです。

じゃあなぜ、レノン・マッカートニーになっているのでしょう?

これはジョンとポールが15歳のときに、ある取り決めをしたことが発端です。

「共作であろうが、どちらか1人が作詞作曲しようが、2人の名前で出す」

ということで、正式に発表されたビートルズの全213曲のうち144曲(全体のおよそ68%)がレノン・マッカートニー名義になっています。

邦題はなぜ「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」?

当時の邦題は「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」です。

なぜこのタイトルになったかは諸説ありますが、1963年公開のコンサート映画「The Beatles come to town」と間違えたのではないかと言われています。

じゃあ、「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」はどこからきたのかというと、映画「A Hard Day’s Night」のドイツ語盤タイトルが「A HARD DAY’S NIGHT YEAH! YEAH! YEAH!」になっていたからだそうです。

タイトルは間違えるわ、英語版じゃなくてドイツ語版を引用するわで、悲惨な邦題になっていますね。

さらに“YEAH!”の箇所が、「イェイ!」や「イャア!」ではなく「ヤァ!」になっていることも、残念さが際立っています。

「It’s been a hard day’s night」はこうして生まれた

この表現はリンゴ・スターが実際に発した言葉が元になっています。

当時、初の主演映画を撮影していたビートルズ。

1日をとおして長い撮影を終えた時、リンゴがふとつぶやきます。

「ハードな1日(It’s been a hard day.)…」

しかし、外はすっかり夜になっていることに気づき「…の夜だな(‘s night)」と付け加えたのです。

ジョン・レノンがそのフレーズを気に入り、映画のタイトルと曲のタイトルを「Hard Day’s Night」に決めたのでした。

文法的には、”a hard night’s day”のほうが正しいのですが、この独特の言い回しはリンゴ節として、他の曲にも採用されています。

例えば、「Eight Days A Week」もその1つ。正しくは”Seven days a week(週7日)”ですが、言葉のセンスと言いやすさを考えると、リンゴ節の表現の方が脳裏に残ります。

歌詞に出てくる英語表現

ここからは、歌詞から気になった英語表現をいくつか取り上げて、ご紹介します。

【イディオム】sleep like a log

この表現は、歌詞の最初の方、ジョンが歌うパートに出てきます。

“log”は丸太という意味で、直訳すると「丸太のように眠る」という意味です。

転じて、「丸太のようにじっとして動かないほどぐっすり眠る」という表現。

日本語だと「死んだように眠る」のニュアンスが近いですね。

★【類似表現】sleep like a babyも「ぐっすり眠る」という意味です。
「赤ちゃんのように長く深く眠る」という直訳の意味から想像できますね。

【英単語】moan

こちらもジョンのパートから。

~前の歌詞の流れ~

一日中働いてお金を稼いだのは、君にいろいろ買ってあげるため。
「何でもしてあげる」という君の言葉で僕は報われる。

そして、moanが出てきます。

1文(“So why on earth should I moan“)を直訳すると「一体全体なぜ俺が不満を漏らすというんだ」という意味。

自然な日本語に訳すと「不満なんてこれっぽちもない」。

moanの意味で、まず初めに出てくるのが「うめき声を上げる」という意味ですが、今回のニュアンスで使われている「愚痴をこぼす、不平を言う」という意味もしっかり覚えておきたいところです。

【英語表現】get you alone

先ほど紹介したmoanのラインに続く表現です。

「不平不満などあるはずない」と強く断言したので、私としては「本当に彼女の一言で報われるの?」「その一言で大丈夫?」と疑問に思いますが、その疑問を払拭してくれる次の一文がこちら。

“‘Cause when I get you alone”

直訳すると、「だって俺が君を1人にさせると」ですが、これではチンプンカンプンですね。

発想を転換して、「君を1人だけにする」ということは「独り占めにする」「君と俺の2人きりにする」という意味です。

「何でもする」の一言に飽き足らず、君を「独り占めにできたらOK」と彼女への独占欲の強さが感じ取れる歌詞です。

あいまいで際どい歌詞

洋楽には、見方によっては性的な意味を暗示している歌詞が案外多いものです。

この曲ではどこかというと、”I find the things that you do/Will make me feel alright”の部分。

翻訳すると、「君のやってくれることで/気分がよくなるって気づくんだ」という、なんだか含みを持たせた表現です。

ジョンは最初、「When I get home to you, I find my tiredness is through …(君のいる家に帰れば/疲れは吹っ飛ぶ)」としていました。

しかし、「my tiredness is through」の部分に言葉のパンチが足りないと判断して、いまの際どい歌詞にしたのです。

余談ですが、ジョンはこの曲の歌詞を、ファンからもらった息子宛てのバースデーカードに書いています。

そのカードはイギリスの大英図書館に保管されているので、気になる人は大英図書館へ行ってみてください。

まとめ

個人的には、邦題についてずっとモヤモヤしていたので、この機会に色々とリサーチできてよかったです。

この記事の内容をまとめましたので、復習の際はこちらをご活用ください。

クイズの答え
  1. 本当の作詞作曲者は、ジョン・レノンだった
  2. 邦題の理由は、別のビートルズ映画とドイツ語版タイトルがごちゃ混ぜになってできた
  3. 「A Hard Day’s Night」は、映画撮影から生まれたリンゴ・スターの一言だった
  4. 歌詞から学べる英語表現
    ・sleep like a dog「ぐっすり眠る」
    ・moan「愚痴を言う、不平を言う」
    ・get you alone「独り占めする、二人きりにする」
  5. 際どい箇所は、”I find the things that you do/Will make me feel alright”

このクイズをあなたの身近なビートルマニアに出してみるのも、面白いかもしれません。

ビートルズをこれから知っていきたい初心者向けに、デビュー曲「Love Me Do」についての記事もあります。

伝説の始まりと言える記念すべき1曲目なので、ぜひこちらもお楽しみください。

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