「エンドゲーム」の意味を「ゲーム終了」や「ゲームオーバー」だと思われている方。
このまま読み進めれば、「エンドゲーム」の正しいニュアンスを理解できるかもしれません。
この記事では、2017年11月10日にリリースされたTaylor Swift(テイラー・スウィフト)の5th AL『Reputation(レピュテーション)』の中から、「End Game ft. Ed Sheeran, Future」のタイトルの意味と歌詞の要約をご紹介します。
【スラング】End Game/Endgameの意味
先に結論をお伝えすると、歌詞に出てくるEnd Gameのニュアンスは、「最後に結ばれる人(カップル)」といった意味合いです。
この言葉は、チェスゲームの一場面が元になった言葉で、盤上にほんの少ししか駒が残っていない状態のこと、つまりゲームの最終段階のことを表します。
辞書には「終盤、大詰め、最終局面、最終目標、クライマックス」などの、あらゆる活動の最終的なフェーズを表す意味が載っています。
そこから発想を柔軟に展開して、スラングのend game(endgame)は、「(海外ドラマや映画などで)最終的に一緒になってほしいと望む推しカップル」の意味で使われます。
たとえば、海外ドラマ『ゴシップガール』に登場するチャックとブレアのカップルは、付き合ったり別れたりを繰り返しますが、最終的には結ばれたことを次の例文で表現できます。
例) Chuck & Blair on “Gossip Girl” were endgame.
(和訳:『ゴシップガール』のチャックとブレアは最終的に結ばれました。)
もうひとつ、テイラーにまつわる例文を挙げましょう。
テイラーはこれまでに複数の方とお付き合いしてきましたが、テイラーとそのお相手の組み合わせは、ファンの間で好みが割れています。
たとえば、すでに破局してしまいましたが、ジョー&テイラーの組み合わせが好きな人は、次のように表現できます。
例) Joe Alwyn and Taylor Swift are my endgame.
(和訳:ジョー・アルウィンとテイラー・スウィフトは(最終的に一緒になってほしい)私の推しカップルです。)
架空の作品であれ、現実であれ、「この二人が最終的にくっついてほしい!」「最後の最後でこの二人が結ばれないなら発狂する!」と、熱を入れて応援している推しカップルのことをendgameと言います。
ですので、歌詞でテイラーが“あなたのエンドゲームになりたい”と歌っている部分は、「あなたの最後に結ばれる相手になりたい」といったニュアンスです。
【要約】評判を越えた先の本気の恋
- この曲は、テイラー、エド、フューチャーのそれぞれが、おのおのの世間的評判(reputation)や本気のお相手(endgame)のことを語る歌詞から成り立っている。
【Verse 1】フューチャー
最高にキマっている相手とフューチャーのエンドゲームを歌ったパート。
フューチャーは評判をものともせず、むしろ評判よりもぶっ飛んだバッドガイキャラとして振舞う。
相手もまんざらでもないご様子。
(バッドガイは女性が惹かれる定番スタイル。テイラーの曲「Style」…などでも歌われている。)
その反面、パートの後半では、相手に必要とされればすぐに駆け、生涯をかけて守るといった堅気な一面もあり、この恋愛がいかに本気であるか、エンドゲームであるかが、歌詞から感じ取れる。
【Verse 2】エド・シーラン
大人になってから再会した幼馴染みとエドのエンドゲームを歌ったパート。
エドは、先行する噂や評判に悩まされ、自身の欠点や被害妄想や不安で、身動きが取れずにいた。
一方の彼女は、心美しい性格でそれが自然と滲み出ていて、かつ、エドのよき理解者であった。
そんな二人が7月4日に再会。
プロポーズの定番4ワード(Will you marry me?)が、のどから出かかるくらいのエドの本気が感じられるパートです。
(実際にエドと幼馴染みのチェリー・シーボーンさんは、この曲リリースの翌年2018年に婚約し、エンドゲームとなりました。)
【Verse 3】テイラー・スウィフト
酩酊しそうな瞳と、ゴールドに錯覚するほど神々しい体をしたお相手とテイラーのエンドゲームを歌ったパート。
過去のトラブルによって、いわくつきの評判があるテイラーだが、彼のハートを撃ち抜き、お互いに忘れられないほど恋に落ちる。
しかしテイラーのお決まりテクは相手に通じない。
かといって、彼を手放す気はさらさらなし。
だからこそ、なんの誤魔化しやテクもなしに、コーラスで語られる真実(“あなたのエンドゲームになりたい~”)をストレートに表現し、この恋愛に真っ向勝負している。
【さいごに】
この曲は、三者それぞれの評判との向き合い方と、それを越えた先の本気の恋愛を歌った曲です。
「この人しかしない」
「この人が運命の人」
「一生に一度の本気の恋愛だ」
そう悟ったとき、ぜひこの曲をBGMにいかがでしょうか。
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