2017年にリリースされた2ndアルバム『Melodrama』から4年。
ついにロードの3rdアルバム『Solar Power』の最初のシングル「Solar Power」が2021年6月11日にリリースされました!
ミュージックビデオでは、より一層魅力の増したロードの柔らかい表情と笑顔に圧倒されてしまいます。
ぜひ1度はミュージックビデオを見てみてください。
これまでの曲とは一味も二味も違い、温かい夏の陽気を感じさせる「Solar Power」は、夏の時期にピッタリの曲です。
そんな「Solar Power」は一体どんな曲なのか、自分なりに解釈してみたいと思います。
「歌詞の意味を理解したい」「自分で和訳してみたけど分からなかった」という方の参考になれば幸いです。
この曲はこんなあなたにオススメ
これから夏を楽しみたい人、夏にピッタリの曲を探している人にオススメの曲です。
そして何より、精神的な面での「冬」=つらく悲しい精神状態から、これから「夏」=眩しくて明るくて温かい気持ちになりたい人にオススメです。
解釈
Verse 1
これまでのロードの曲には「summer」や「winter」のどちらかの季節が入っていることが多いです。
それほど、彼女にとって「夏」と「冬」が大きな意味を持つ季節だと言えます。
たとえば、季節がいかに彼女の感情を左右するかについて書かれていた歌詞は、セカンドアルバム『Melodrama』内の「Writer In the Dark」で出てきました。
また、「winter」は同じくセカンドアルバムの「Hard Feelings/Loveless」の曲でも使われていました。
この曲ではどうかというと、寒さに耐えられなくて「冬」はどんなプランでもキャンセルしがち、と歌っていることから、ロードは夏派だということが分かります。
“kick it”は文字通りの意味「蹴る」ではありません。「始める、取り掛かる」「友人とぶらぶらして遊ぶ、くつろぐ」という意味があります。
そして、これはア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest)の曲『Can I Kick It?』の歌詞のオマージュです。
本家は、「始めていい?」という問いかけに「どうぞ」と答える、コール・アンド・レスポンス調のコーラスになっています。
でもロードの歌詞は、本家どおりではなく、自分で質問して自分で答える自問自答の形になっています。
これは、誰かの許可を得ずして自分のタイミングで夏の明るくて眩しい心の状態に進み始めようとしていることが、感じ取れます。
Pre-Chorus
暖かい季節になり、男も女の子も全員ビーチへ引き連れて行く一幕。
歌詞には急に「ジーザス」が登場しますが、これはどういう意味でしょうか?
イエス・キリストの呼び方はいろいろあります。「ジーザス」だったり「イエス様」だったり「ロード(Lord)」だったり。
一文字違いのロード(Lorde)は、もう1人のロード(Lord)のことを完全に意識しています。
キリストが海辺に群衆を集めてたとえ話を行ったという話は、マタイによる福音書13章に登場します。
1stアルバム『Pure Heroine』の「Royals」に出てきた「女王蜂(Queen Bee)」しかり、みんなのリーダーになりたい欲が人一倍強いのかもしれません。
Chorus 1
ロードの冬の時期は終わりました。ここで言う冬の時期とは、前のアルバム『Melodrama』のことです。
彼女の失恋や脆さが主なテーマになっているアルバムです。
4年の歳月が経ち、彼女の心は穏やかで平和で、全く新しい状態です。
そんな心の穏やかな状態へと、私たちをいざなおうとしているのが、コーラス部分の歌詞です。
Verse 2
初夏を思わせる新緑のアシッドグリーン色に、境目が分からなくなるほど澄んだ空と海のアクアマリン色。
そこに、いい感じにくつろげる砂浜があれば、もう何もいらなくなる気持ちが分かります。
あらゆるデータ通信機器は不要です。
Chorus 2
2ndアルバム『Melodrama』の「Liability」にソーラーパワーの伏線とみられる箇所がありました。
深く傷ついた状態から抜け出すため、ロードは自然界に答えを求めました。
誰にでも分け隔てなく照り輝く太陽の温かさを全身から感じたロードは、『Solar Power』で精神の完全復活を表現したのです。
「Liability」で出てきた伏線を、この曲でちゃんと回収しましたね!
まとめ
ロードのセカンドアルバム『Merodrama』は、失恋や感傷的な歌詞が多く、ロードの心の奥底にせまった感情の機微を丸裸にしたような作品でした。
それから4年。
ニューシングル『Solar Power』は、セカンドアルバムの傷ついた精神状態はとっくに乗り越えて新しいステージに進んでいると言わんばかりの元気と温かさが、歌詞からも曲からもミュージックビデオからも感じ取れます。
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