今回は、Taylor Swift(テイラー・スウィフト)のAll Too Well (10 Minute Version)から学べる英語表現をご紹介します。
本題に入る前に、まずはタイトルのAll Too Wellの意味について触れておきます。
通常はknowと一緒に用いて「嫌というほどわかっている(know all too well)」という、苦い過去やネガティブな経験があることを前提に使われる表現です。
その苦い過去というのは、恋人との破局のことです。
歌詞ではknowではなく、rememberの後に付いて、「嫌というほど覚えてる」と、過去の恋愛で負った癒えない傷を歌っています。
それでは、ここで今日の記事にに関するクイズです。
意味に自信のない方はそのまま読み進めてください。
一緒に歌詞の意味を理解できるようになりましょう。
All Too Well (10 Minute Version)から学べる英語表現
それでは早速、歌詞に出てくる気になった英単語や英語表現をいくつか取り上げてご紹介します。
dispositionの意味は?
「人の気質や、性質」
歌詞ではdispositionの前にyour sweetが付いて「あなたの優しい性格」という意味。
dispositionは、ほかにも「配置」や「(財産の)譲渡」といった意味も持つ、汎用性の高い単語です。
この曲の歌詞同様、人に対して使っていればその人の「性格」のことを言っていると判断して良さそうです。
人の「性格」を表す単語は、他にもcharacterやtemperament、nature、personalityなどがありますが、どのように違い、どのように使い分けるのでしょうか?
goo辞書に詳しい解説がありました。
個人の特定の「性格」を意味する語としてはcharacterが最も一般的.
goo辞書
disposition 改まった語で,特定の型の性格の意.
temperament 個人の性格の感情的な側面をさす.
nature 個人の性格を生まれつきのものとしていう.
personality 個人の性格を他人との人間関係の側面でとらえる場合に用いる.
dispositionは、「優しい性格(sweet disposition)」や「陽気な性格(cheery disposition)」などのように、ある程度定まった性格タイプを表す際に使う単語のようです。
fall into placeの意味は?
「正しい場所におさまる」「つじつまが合う」
ヴァース2に出てくるこの表現は、「枯れ葉が散ってゆく」という表現と絡み合って登場するので、全体としては「枯れ葉がパズルのピースのようにあるべき場所へと散っていく」という2人の関係の末路を示唆した意味になっています。
ヴァース2は後半へ読み進めるに従って、良くない方向に進んでいるように感じます。
まとめると、このような感じです。
patriarchyの意味は?
「家父長制度」
家父長制とは、家長(主に男性)が家庭内で絶対的な支配力を持っているという家族形態のことです。
さだまさしさんの「関白宣言」のような歌詞をイメージしてもらえたら、わかりやすいかと思います。
歌詞では「家長制なんてクソくらえ」と暴言を吐きつつ、(お前が運転しろよと言わんばかりに)車の鍵を投げてくる、矛盾した言動を表現する箇所としてこの単語が出てきます。
crumpleの意味は?
「しわくちゃにする」「くしゃくしゃになる」
歌詞ではupが後ろについて、「そこらへんに置かれた紙くずのようにくしゃくしゃ」と、彼の存在に押しつぶされ精神的に参っている様子を表す表現として使われています。
all’s well that ends wellの意味は?
「終わり良ければ全て良し」
これは、シェイクスピアの戯曲から生まれたことわざです。
「終わり良ければ全て良しと世間では言うけど、(終わっても)別の地獄にいる」と、関係自体は終わっているけど、元恋人との過去や記憶を消すことはできないつらさが感じられる内容です。
twin frameの意味は?
「自分の片割れと捉えられるほどの相手との強い魂のつながり」
直訳の「双子の炎」から、考え方や価値観が瓜二つなほど強いつながりがあるという意味を想像できます。
面白いのは、歌詞ではこのtwin frameの後にbruise(あざ)が付いているということです。
直訳すると「ツインフレームの青あざであなたを青く染めた?」。
つまり「私の魂はひどく傷ついたけど、私の片割れだったあなたの魂もひどく傷ついた?」という意味になるかと思います。
まとめ
今回取り上げた単語の意味をまとめましたので、復習にお役立てください。
この曲は、「大きな苦痛を伴った恋人との破局を今でも嫌というほど覚えている」という非常に叙情的な内容でした。
別の角度から破局を歌った曲「I Bet You Think About Me」に出てくる英語表現も記事がありますので、こちらもご参考ください。
コメント