“Still Sane”とは「まだ気は確か」という意味です。
まだ正気ということは、いずれ正気を失うときが来るのでしょうか?
この記事ではロードの「Still Sane」を自分なりに解釈します。
「歌詞の意味を理解したい」「自分なりに和訳してみたけどよく分からなかった」という方の参考になれば幸いです。
この曲はこんな人にオススメ
何かを得ようとして奮闘している方。
ぜひこの曲を戒めとして聴いてみてください。
何かを手に入れたくて本気で取りにいくこと事態は悪ではありません。
でもそれをいざ手にしたとき、おごり高ぶって正気を失ってはいけませんよ。
解釈
Verse 1
季節は夏。
ロードは「今日が私の誕生日」だと歌っていますが、ロードの誕生日は11月7日。
夏生まれではありません。何かがおかしいです。
なぜ嘘をついているのでしょうか?
ヴァース1のロードは、本当はパニックに陥っているのに、「自分はうまくいっているんだ」と言い聞かせて、虚勢を張っているかのように見受けられます。
本当は誕生日ではないけれど、「よし!今日は私の誕生だ!」と自分に言い聞かせて、なんとかテンションを上げようと、自分を奮い立たせようとしています。
Refrain
虚勢を張っていたロードの本音がこぼれます。
ヴァース1であれだけ強がったものの、本当はまだ本調子じゃないことが、このリフレインで明らかになります。
Verse 2
ヴァース2で新たに登場する「her(彼女)」とは一体誰でしょうか?
ロードは彼女のようにはならない、と歌っています。
「her(彼女)」とは名声にうまく対応することができずに転落していったセレブたちのことだと解釈しました。
歌詞で、ロードは有名人が乗っているような高級車とかけ離れた自転車を乗り回しているので、「自分は名声に酔っていない、気は確か」だということを自分に言い聞かせています。
名声を手にすると、ライブやイベントのために故郷を離れてホテルに泊まることもあるでしょう。
まだホテルが好き、ということは、まだその暮らしを気に入っているということになります。
そして、ホテルに宿泊することを特別だと感じている、一般人と同じ感覚を持っていることになります。
しかし「気が変わる」とも言っているので、正気を失う可能性もゼロではないことを暗示しています。
Pre-Chorus
若くして成功し、名声を手に入れたロード。
しかし、視野を広げてみれば、まだスタートラインについたに過ぎません。
まだ未熟なひよっこです。
本人もそれを理解していることが、このブロックから読み取れます。
理解した上で、上を目指したい、王冠を取りに行きたい、一番になりたい、と非常に野心的な目標を掲げています。
内向的なロードが、それではダメだと自らを奮い立たせ、上に行こうとする姿勢。
見習いたいものです。
Chorus
映画『シャイニング』にも出てくる有名な英語のことわざに、こういうものがあります。
All work and no play makes Jack a dull boy.
(勉強ばかりで遊ばないと子どもは馬鹿になる→よく遊びよく学べ)
コーラスの歌詞は、このことわざをもじったもの。
音楽業界で上に行くには、ことわざどおりの「よく遊びよく学べ」では、ダメ。
遊んでいる間に、どんどん順位は入れ替わっていきます。
遊ばずに100%仕事に臨まないと、生き残れない。
孤独であろうと、アザだらけであろうと、一日中働き続けないと、王冠を手にすることはできないようです。
それほど音楽業界の厳しさに面食らっている様子が感じ取れます。
Bridge
彫刻や銅像というのは、素晴らしい人や英雄が亡くなった後に、功績を称えるものとして当人以外の人たちによって作られます。
一方で悪い人というのは、自己顕示力を満たすために、自分の生きている間に自分で銅像を建てるのです。
正気の沙汰ではありませんね。
人は、名声と大金を手にすると、どうなるのでしょうか。
「いい人」でいられるでしょうか。「悪い人」になるでしょうか。
2つを手にした今、ロードは変わらず正気でいられるのか。
正気を失うまいとしている内は、大丈夫ではないかと思います。
10代の若さでここまで名声を得ることについて考え抜いている人も珍しいのではないかと思います。
まとめ
この曲は新しく手にした名声に戸惑い、どう扱うか迷っている様子が感じられる曲だと解釈しました。
ロードはいい子でいられるのか、それとも生きている間に彫刻を作り出すような悪い子になって正気を失ってしまうのか、今後の動向に目が離せません。
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