Adele(アデル)「I Drink Wine」|学べる5つの英語表現

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Adele

自分のエゴを捨てること」について書かれた曲『I Drink Wine』は、自分のパーソナルな部分を全て吐き出した結果、当初は15分ほどの長さになったそうです。

それでは流石に長過ぎるということで、6分17秒に凝縮されています。

しかし、この曲を聴けば誰しも思うはず。

収まりきらなかった残りの10分を聴きたい、収まりきらなかった歌詞を読みたい、と。

今回は、そんな『I Drink Wine』に出てくる英語表現をご紹介します。

それでは、今日の記事に関するクイズです。

クイズ
  • get over oneselfの意味は?(※「乗り越える」ではないです)
  • substanceの「物質」以外の意味は?
  • fight with fireの意味は?
  • give as good as one getの意味は?
  • the road less traveledの意味は?

辞書どおりの訳は知っていても、そのまま当てはめると、何か変だったり、全体の流れから合っていなかったりする箇所を主に取り上げています。

I Drink Wineの歌詞に出てくる表現

それでは和訳する上で気になった英語表現を5つご紹介します。

get over oneself

「うぬぼれた態度や大げさなことをやめる」

get over something/someoneだと「乗り越える」という意味ですが、後ろにoneselfがつくと「うぬぼれた態度をやめる」と全く異なる意味になります。

後ろに来る目的語が少し違うだけで、こうも意味が変わります。

しかも、否定語のnotが付いていないのに、下記の辞書の定義にあるとおり「やめる」という否定的な意味が含まれているので、注意が必要です。

Stop being conceited or pretentious.

Oxford English Dictionary

例) Get over yourself.
(自惚れるな)

この表現は、まさに「自分のエゴを捨てる」というテーマに沿った表現です。

substanceの意味は?

「本質」

substanceでまず浮かぶ意味が、「(気体・液体・固体などの物質的特徴を表す)物質」という意味。

しかし、substanceにはこの意味のほかに「要旨」「物事の本質」といった意味もあります。

「人生の本質」はthe substance of lifeで表現できます。

歌詞では、「リアルで正しいと感じられるような、何らかの人生の本質が必要」という部分で使われています。

人はときに迷い、もがき、自分を見失い、途方に暮れることがありますが、そんな時に人生で最も大事なもの、本質を捉えることさえできていれば人生の軌道修正はずいぶんと楽なものになるのではないでしょうか。

ここ数年、アデルは離婚や父親の死、子育てなど、私生活の問題が山積していました。

大変だった時期だったからこそ、自分自身を見つめ直し、人生で重要なものは何なのかを見極める機会になったのではないかと思います。

fight fire with fireの意味は?

「毒をもって毒を制す」

直訳の「火に対抗するには火を使って戦う」という意味から転じて、「相手をやっつけるために同じ手段を用いる」という意味の英語表現です。

通常は相手を攻撃する時に使う表現ですが、歌詞の流れ的に、どうやら攻撃的な意味で使っているわけではなさそうです。

というのは、この表現の1つ前の歌詞が攻撃的な内容ではなく’Cause I want you so bad、つまり、「あなたが欲しくてたまらない」という意味だからです。

「あなたが欲しくてたまらなくて、あなたのためにたくさんの涙を流してきた」

「でもあなたは、私と同じ手を使ってはだめ」

なぜか?

同じ手を使うということは、あなた側も私と同じくらいたくさんの涙を流さないといけいない、ということになります。

お互いに求め合ってはいるものの、共に涙を流し続けるのはお互いにとって良いことでしょうか?

良いわけありませんね。お互いにハッピーではありません。

前後の流れからこのような意味合いでこの表現を使っているのではないかと解釈しました。

give as good as one getの意味は?

「負けていない」「やられた分だけやり返す力がある」

先ほど紹介したfight fire with fireと似たような意味を持つイディオムです。

「ある人(one)が得る(get)ものと同程度(as good as)のものを与える(give)」という直訳の意味からも想像できる表現です。

例) Don’t worry about him. He can give as good as he gets.
(心配しなくて大丈夫。彼にはやり返す力があるから。)

歌詞では、前後の流れから「下へ落ちる分、同じくらい上に這い上がるほどの強さがある」というような意味合いでこの表現を使っているのではないかと推測します。

the road less traveled

「あまり踏み固められていない道」「ほかの人があまり取らないやり方」

「多くの旅行者が訪れない道」、つまり「他の人があまりやらないような方法」という意味があります。

この表現が出てくる少し前の歌詞に、「がんばって登り続けても、上に行けば行くほど依然として理解できないまま」という箇所があります。

みんながみんな山頂を目指して王道を行く中、必ずしも他人と同じやり方が自分の問題を解決してくれるとは限りません。

ときには人と別行動をして他の人が行かないような道へ進み、型にはまらはないやり方を試すことで、開ける道というものがある、そういう意味合いでこの表現を使っているのではないかと思います。

まとめ

この曲は、「自分はどういう風に生きたいか」「自分は人生で何を大事にしたいか」「自分は何者か」、といった疑問を自分に投げかけ、内省し学びを得ていくような内容の曲でした。

今回取り上げた英語表現は、内省する過程で出てきた、この曲を形成するのに欠かせない表現ばかりです。

クイズの解答
  • get over oneselfの意味は「うぬぼれた態度をやめる」
  • substanceの「物質」以外の意味は「物事の本質」
  • fight with fireの意味は「毒をもって毒を制す」
  • give as good as one getの意味は「やられた分だけやり返す力がある」
  • the road less traveledの意味は「他の人があまり取らない方法」

ぜひ、英語表現を理解したうえで、『I Drink Wine』を一緒に楽しみましょう。

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