【英語解説】The Beatles -Can’t Buy Me Love-

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beatles-can't-buy-me-love The Beatles
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ビートルズの全盛期。

望めば何でも手に入るほどの大金を手にしていた彼らですが、お金で手に入らなかったものについて歌っているのが、今回ご紹介する曲のタイトル「Can’t Buy Me Love」です。

誤解してほしくないのは、この曲はお金で女性を買うことを歌った曲ではありません。

この曲を創ったポール・マッカートニー自らが語っています。

もので溢れかえっている今の時代に、ぜひ聴いてもらいたい1曲です。

この記事では、歌詞に登場する英語の細かなニュアンスを解説していきます。

この記事のコンテンツ
  • 【解説】Buyの文型おさらい
  • 【解説】呼びかけのmy friendに込められたニュアンス
  • 【解説】使役動詞makeの隠された意味
  • 【解釈】歌詞の節々に感じる相手へのプレッシャー

【解説】Buyは第4文型SVOO

中学英語のおさらいです。

“buy”は第4文型SVOOの形をとる動詞です。

例文:I’ll buy my kid a candy.
(子どもにキャンディーを買ってあげる)

歌詞の場合だと、O1のme(私)にO2のlove(愛)を買うことはできないという意味になります。

【解説】呼びかけのmy friend

これは親しみを込めた呼びかけのフレーズです。

ここで気になったのは、好意を抱いている/付き合っている相手に対して、”my friend”を使っているということです。

呼びかけのフレーズはたくさんあります。

愛する人に対してなら通常”love”、”honey”、”sweetheart”、”baby”などを使います。

なぜ、ここではそれらの呼び方ではなく、「マイフレンド」なのでしょうか?

海外サイトをいろいろと調べた結果、自分のほうが相手より知識が豊富で、上から見下すようなニュアンスが含まれた失礼な表現であることを知りました。

一見、親しみを込めた呼びかけのように思えますが、使い方には注意したい呼びかけです。

実際、ネイティブは”my friend”をほとんど使うことがないと書いてある記事を読みました。

“my love”でも”sweetheart”でもなく、あえて”my friend”を使ったということは、ここに皮肉が含まれているかと思います。

解釈の項目で、詳しく詳述します。

【解説】使役動詞makeに隠された意味

歌詞の冒頭に使役動詞のmakeが出てきます。

“make someone do”で「someoneに(強制的に)doさせる」という使役動詞を使った表現です。

ここでポイントとなるのが、「強制的に」です。

全体を通して訳すと、君にダイヤの指輪を買ってあげる/それでごきげんになるならね」。

前述の”my friend”と同じく、ここにも皮肉が込められています。

本心としては、ダイヤの指輪(=お金)で満足してほしくない気持ちが込めらているため、このような表現をしているのだと推察します。

【解釈】まさか君は愛より金を取るわけじゃないだろ?

「お金で買えるものは何でも買ってあげる」

だって「お金なんてどうでもいい」から。

「お金じゃ愛は買えない」から。

この曲は、お金で手に入るものなら何でも買ってあげるから、お金で買えない君の愛が欲しいと訴えている曲です。

曲の主人公は、お金よりも愛を大事にしています

そして曲の後半では、そのポリシーを相手に求めています。

前述した皮肉ポイントに注目すると、「君にダイヤの指輪を買ってあげてもいいけど、まさかそれでごきげんになるような人じゃないだろ?」「まさか君は愛よりもお金をとらないだろ?」とプレッシャーをかけているようにも感じ取れます。

まとめ

この曲は、物質主義への痛烈な批判を綴った曲でした。

物質主義とは精神的なものよりも物質的なものを第一とする考え方です。

この歌詞の内容に置き換えると、愛よりも、お金やお金で買えるものを優先するということです。

世界的スターになったビートルズに、お金目当てで近づく女性は多かったのではないでしょうか。

そんなお金目当てで集まった女性たちへの批判とも見ることができます。

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